ニキビ治療について

nahakana-hifuka

2019年03月22日 22:10

毎年受験が終わるとそれまで病院へ来れなかった学生さんがニキビ治療を始めたり、再開することが増えています。

ニキビは90%以上の人が罹患するとても多い疾患です。平均的には男女ともに13歳前後に発症し、高校生でピークを迎えます。
患者さんにとっては美容的な観点から精神的苦痛を伴う場合もあり、可能な限り早めの治療が必要です。
とは言っても、ニキビができやすい方に、すぐニキビをゼロにして、全く出ないように!ということはなかなか難しいものです。体質もあるからです。

ニキビ治療のゴールとは、ニキビ痕を作らない、ことなのです。

赤ニキビの8.2%が3ヶ月以内にアイスピッカーを生じると言われています。
(※アイスピッカー:直径2mm以下の細く、深い、鋭い先細り型の点状瘢痕。)
ニキビ痕を作る前に炎症性ニキビ(赤ニキビ)を早く治す事が大事なのです。さらにその前の面皰(白ニキビ)を早く治す事、さらに目に見えない微小面皰を治しておく事が大事なのです。

面皰(白ニキビ)に対してはアダパレン(ディフェリンゲル)外用、炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対しては抗菌薬外用(ダラシンゲル、アクアチムクリーム、ゼビアックス)、過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)、過酸化ベンゾイルと抗菌薬の合剤(デュアックゲル)、さらにアダパレンと過酸化ベンゾイルの合剤のエピデュオによる治療があります。
また、中等症以上の炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対しては、抗菌薬による内服、漢方も組み合わせて治療していきます。
皮膚科では、一人一人の年齢、ニキビの分布、肌質を見て、普段のお手入れ方法を聞いてそれぞれに合った薬を選択していきます。

ニキビは再発も多いので、炎症性ニキビ(赤ニキビ)が少なくなったあとも、維持期といって、面皰(白ニキビ)を作らないように継続した治療が必要なのです。

一つでもあると憂鬱なニキビ。。
早めに皮膚科で相談しましょう!