夏の汗
高温が続き、汗による皮膚疾患が多く見られています。最近のテレビでもやっていましたが、エクリン汗腺には能動汗腺と不能汗腺があり、能動化は2歳半くらいまでに完成するとされています。12歳ぐらいには成人の2倍の汗をかき、環境影響を受けやすくなります。
とくに乳幼児や学童期は動きが活発であせも(汗疹)がよく見られます。急に背中いっぱいに赤いぶつぶつが出てきて驚いて受診されることも多いものです。
また、部活をやってるような学生さん、屋外活動してる方にも前腕に日焼けの色素沈着と赤いぶつぶつが同時に出現して汗疹、湿疹を見る事も多くなっています。
高温により一気に多量な発汗があると汗の出口がつまって汗が出にくくなり、汗管内に汗がたまってしまうのです。
あまり痒みが強いようであれば皮膚科を受診しましょう。
小さなお子さんはかきすぎると、細菌感染をおこして、とびひ(伝染性膿痂疹)になることも多いので注意しましょう。
さらに、男子学生に多いのですが、多汗のため足底の虫食い状のふやけがおこることもあります。
コリネバクテリウム属の細菌が感染してにおいや浸軟がみられ点状角質融解症という疾患です。
これから夏が続きます。
汗でのトラブルがないようこまめに着替えて、通気をよくして、かいた汗は水おしぼりでふきとりましょう。