2014年02月28日

イボにもいろいろ

患者さんがイボがありますといって来院したときに、いろいろな場合が考えられます。
同じイボでも水いぼ(伝染性軟属腫)や、脂漏性角化症(いわゆる老人イボ)、脂腺増多症など様々です。

皮膚科医が考えるイボとは、正式にはヒトパピローマウイルスによるウイルス性疣贅ということになりますが、患者さんからすると皮膚の表面から出っぱったのもののすべての言い方になっているようです。
視診にてある程度の判断をしていくのですが、ウイルス性疣贅と胼胝(いわゆるタコ)の鑑別は、イボを削ってみて点状に出血があるかどうかになります。

ウイルス性疣贅の治療として最も一般的に行われているのは液体窒素療法による凍結療法です。痛いのが欠点です。硬い疣贅の場合は削った後に凍結療法を行うなどの工夫をしながら根気よく治療します。

ウイルス性疣贅は小さな傷から侵入するので手荒れは疣贅が増える可能性があります。爪の周りのいわゆるさかむけができる部位に多くみられます。疣贅を不必要にいじることは感染の拡大につながるのでやめましょう。
  


Posted by nahakana-hifuka at 22:15皮膚科の病気

2014年02月21日

スキンケア③入浴について

スキンケアとして、今回は入浴についてです。

ナイロンタオルやかたい垢擦りでごしごしと洗っている方がとても多いのですが、皮膚にとってはよくありません。
皮脂を取りすぎてしまいますし、肌が弱いアトピー性皮膚炎の方などでは皮膚が傷ついてしまい、湿疹が悪化してしまいます。石けんを十分に泡立てて、できるだけ素手でやさしく洗うことをおすすめしています。

石けんを泡立てずに直接肌につけるのも刺激になります。逆にお湯だけで洗うと皮膚の表面の汚れや雑菌が十分に落ちませんので、よく泡立てて洗いましょう。

赤ちゃんや乳幼児の場合は保護者の方が素手で洗うことで日々のお子さんの皮膚の状態を知ることもできますし、とてもよいと思います。

また、ベビーバスを使っているお子さんの場合に背中からおなか、腰回りに湿疹ができてくることがあります。
石けんが溶けた状態で湯船につかっていたり、シャンプーのすすぎがうまくできていない場合に見られます。

さらに、子供たちだけでお風呂に入っている場合、石けんを泡立てて水遊びしていることもありますので、長時間石けんを付着させないよう注意し、皮膚に石けん成分が残ったままにならないよう、最後にはきちんとすすぎましょう。

熱すぎるお風呂や、長風呂も皮膚に刺激になりますので避けた方がよいです。

そして、入浴後には皮膚が乾燥しやすくなりますので、保湿剤を早めにぬりましょう。
チューブから出して人差し指の第一関節までのばした量が大人の手のひら2枚分の面積に塗ることができます。


これで大人の手のひら2枚分です。結構たっぷりです。

毎日のスキンケアで、乾燥からお肌を守りましょう!  


Posted by nahakana-hifuka at 17:58皮膚科の病気

2014年02月19日

スキンケア②衣類に関する注意点

沖縄でも寒い日が続き、防寒対策の衣類を身につける機会が増えてきていますが、たまにその素材などでかぶれることもあります。

一般的な衣類に関する注意点として、まず、身につける肌着は、木綿がよいです。上から羽織る衣類でも、首回り、腕周り、袖口は木綿が刺激が少ないです。タートルネックでは、ウールなどの素材によって痒くなる方もいますので注意が必要です。

新しく買った衣類には、化学薬品が残存していることが多いので一度洗ってからの着用が望ましいと思われます。押し入れに入れていた服を出して、シーズンに初めて着ける場合も必ず洗濯した方がよいでしょう。

さらに、湿疹のできやすい方の場合、柔軟剤、のり付けは皮膚を刺激するので中止してもらっています。

当院でもネックウォーマーでかぶれたり、冬服を押し入れからそのまま出してつけて痒くなって来院される方がいらっしゃいました。素材そのものからの刺激か、衣類にいたダニなどの異物によるアレルギーと思われます。

湿疹ができると痒くてかいてしまい悪循環になりますので、早めに治療しましょう。  


Posted by nahakana-hifuka at 18:23皮膚科の病気

2014年02月18日

スキンケア①ダニ対策!

寒くなったり、暑くなったり、雨が降って蒸し蒸ししたりと、調整が難しいこの頃ですね。

湿疹が良くできる方やアトピー性皮膚炎の方、特にダニアレルギーがある方は、環境にも気をつけなければいけません。

ダニを減らすには、ダニのえさとなる、細かいゴミを減らすことが第一です。細かいゴミとは、フケ、垢、食べ物のかすなどです。これらがたまっていかないように、平らなフローリングが望ましいです。絨毯や、カーペット、クッション、布ばりのソファ、ぬいぐるみはやめた方がいいでしょう。

ダニは死骸や卵、糞もアレルギーを起こすので掃除機が必須です。
特に毎日触れる布団は日干しだけでなく、掃除機で吸引することもダニを減らすのに有効です。掃除機をかけるときはもちろん窓を開けて、吹き出し口は外に向けて排気のホコリが室内にまわらないようにしましょう。
さらに、床においては固くしぼった雑巾がけもダニを減らすのに有効です。

実は、私もダニアレルギーがあります。
むき出しの足で畳の上にすわっていると、とたんにかゆくなります。
もこもこした毛足の長い素材のぬいぐるみを見ると、あの中にどれだけのダニがいるのだろうと想像して痒くなってきます。
テディベアに罪はありませんが。
  


Posted by nahakana-hifuka at 22:30皮膚科の病気

2014年02月14日

かゆみ止めって眠気がある薬の方が効く?

皮膚科ではかゆみを伴う疾患が多いので、抗ヒスタミン薬、いわゆるかゆみ止めを処方することがよくあります。
その際に、タイトルのようなことを患者さんからよく聞かれます。
眠気が強い薬が効果も強い、と思われがちですが、実際は眠気と効果は相関する訳ではありません。

ヒスタミンは、皮膚において、血管透過性亢進作用とかゆみの伝達作用があります。
つまりヒスタミンが放出されると、血管に作用して皮膚のふくらみや赤みを起こし、神経を通してかゆみを起こします。

脳内においては、ヒスタミン神経系の伝達物質として覚醒作用や認知機能の向上などに働きます。
抗ヒスタミン薬はこれらの働きを抑制するので、『眠気』、『倦怠感』などの副作用が起きるのです。

また、抗ヒスタミン薬は、脳内のヒスタミン受容体占拠率が50%以上を鎮静性、
50〜20%を軽度鎮静性、
20%以下を非鎮静性と分類されています。

初期に開発された鎮静性抗ヒスタミン薬は眠気、倦怠感の多い薬で、1983年以降開発された薬剤は第二世代抗ヒスタミン薬として分類されています。
また、1994年以降に開発された抗ヒスタミン薬はおおむね非鎮静性の基準を満たしています。

とはいっても抗ヒスタミン薬の効果、副作用については個人差があるため、初めて飲む場合には運転や高いところの作業に注意した方がよいと思います。

抗ヒスタミン薬は壁にはってあるように、たくさんの種類があります。
慢性じんましんなどで長期に飲む場合は、副作用、効果をみながら一人一人にあったかゆみ止めを選んでいくことが大事になってきます。
  


Posted by nahakana-hifuka at 18:19皮膚科の病気

2014年02月09日

ソチ五輪開幕☆スポーツと皮膚

4年に一度のオリンピックが始まりました。
南国沖縄からテレビ中継を見ると、スキー会場やアイスリンクはとても寒そうです。特にモーグル会場は昨日決勝では氷点下1度だったとのことで、応援するのもとても寒いでしょうね!上村愛子選手はメダルに届かなくて残念でしたが、これからもフィギュアスポーツやジャンプなど日本人選手達の活躍が楽しみです!


スポーツと皮膚科との関連でいうと、近年は格闘技選手(柔道、レスリング、相撲など)の間で広がっているT.tonsulans感染症があります。新型水虫菌(白癬菌)です。首や、手、腕に紅斑が出現します。頭にふけやかさぶた、膿みが出る場合もあります。抗真菌薬外用、内服にて治療します。

スポーツ用品によるかぶれ(接触性皮膚炎)や摩擦による刺激性皮膚炎も見ることがあります。サッカー選手でのシンガード(すね当て)による湿疹を以前経験し、ステロイド外用に加えて素材を変えてもらったり直接当てないように指導しました。

また、スポーツによる角層トラブルも多く、タコ(胼胝)、ウオノメ(鶏眼)などがあります。特に健康維持のためスポーツを始めた高齢者に多いです。体幹や大腿の筋肉をトレーニングすることによって胼胝を改善することができるようです。
皮膚科では角質を削って負荷を取っていきます。

屋外のスポーツでは、紫外線対策も重要です。
疲労を防ぐ、体温上昇を防ぐ、免疫低下を防ぐためにサンスクリーン剤使用をお勧めします。一日中野球した翌日、口唇ヘルペスが出た、という方も見られます。紫外線照射、疲労に寄る免疫力低下が原因です。


美容皮膚科との関連では、ニキビ(痤瘡)の悪化がないように清潔を保つようにすることが大事です。ニキビ肌の方にも使いやすいサンスクリーン剤もありますのでご相談下さい。

私自身はスポーツはやるよりも観ることの方が圧倒的に多くなってきていますが、ストレス解消、成長ホルモン分泌による体の活性化があるので、定期的にやらないとなーとは思っています。
まずは散歩から、、、。


  


Posted by nahakana-hifuka at 19:09皮膚科の病気

2014年02月02日

美容皮膚科☆初めての方へ

当院は保険診療の皮膚科部門と自費診療の美容皮膚科部門があります。
美容皮膚科では、しみやそばかす、にきび、肝斑に関する自費治療、フォトRF脱毛、スキンケア指導を行っています。

①初めての方は、お電話にて無料カウンセリングのご予約をお願いしています。

②当日来院されましたら受付へお声かけ下さい。美容皮膚科へご案内いたします。

③写真撮影のためにパウダールームで化粧をおとしてもらいます。


④カウンセリングルームにて、最新の機械でカラー/UV写真撮影を行います。
目に見えないしみ(隠れしみ)、肝斑など、見た目ではわからない判断の難しい肌状態を視覚化します。


⑤同じカウンセリングルームで担当スタッフが無料でカウンセリングを行います。
患者様のお悩みをお聞きし、お肌のお手入れ方法について細かく説明いたします。
カウンセリングのみ受けられて、治療については後日ご検討されても構いませんのでご相談下さい。

⑥医師の診察をご希望される場合、プライベートな空間で診察までの間お待ちいただけます。

美容皮膚科初診料は1260円となっております。

⑦医師が診察します。
患者様に適した治療をご相談の上決定し、治療を行います。
こちらが、e-Plusです。しみ、美白治療のオーロラ(フォトRF)、たるみにリファーム(ST)、マトリックスIR、フォトRF脱毛を行っています。



そしてこちらがQスイッチYAGレーザーです。
しみ治療、肝斑治療のレーザートーニングを行っています。


にきび治療、アンチエイジングにはサリチル酸マクロゴールピーリングhttp://nahakanahifuka.ti-da.net/e5783698.htmlも行っています。


⑧治療が終了したら、こちらのパウダールームでお化粧をしていただきます。



⑨お飲物を用意しておりますので、ゆっくりくつろいでからお帰り下さい。


当日カウンセリングのみでも可能ですので、お気軽にお電話ください。
また、皮膚科に受診に来られて、その際にしみも気になるという場合は問診時に看護師にお申し出下さい。
ご説明いたします。

紫外線の少ない、冬の時期が美容皮膚科の治療はおすすめです。
是非ご相談下さい。

那覇 皮膚科  


Posted by nahakana-hifuka at 00:30クリニックのこと美容皮膚科