あせも増えてます

nahakana-hifuka

2015年07月02日 22:59

暑い日が続きますね。
学校、幼稚園、保育園でのプールなどもはじまり、屋外活動でのとびひ(伝染性膿痂疹)増悪、あせも(汗疹)の増悪、おそらくりんご病(伝染紅斑)の紫外線誘発発疹など様々な皮膚疾患が夏の皮膚病としていらっしゃいます。

梅雨あけが早かったこの夏、特に多くなりそうなのが汗からの皮膚炎です。
最近も当皮膚科には、老若男女の方に汗からの皮膚炎の方が幅広くいらっしゃいます。

さて、エクリン汗腺からでる汗ですが、成分としては、水、少量の塩類(NaCI)、尿素、乳酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、抗菌ペプチド、蛋白分解酵素カリクレインなどが含まれています。汗は皮膚表面のバリアになり、皮膚を守る役目をしているのですが、急激に大量の汗をかいたときには、皮膚がふやけてバリアが壊れてしまうのです。

冬に首や、肘の内側、膝の内側などに乾燥から湿疹が出た方には、この夏の時期に同じ場所に汗からのかぶれ、皮膚炎も起こるのです。
汗がたまり、ふやけるとバリアが壊れ、残った塩がしみて刺激になっています。汗をごしごし拭う回数が増えるほどバリアの壊れてしまうので要注意です。
さらに、アトピー性皮膚炎患者さんでは、自分の汗に対してアレルギーがあるという研究報告がありますので、大量に汗をかいたらさっとシャワーなどで流すことはよいことだと思います。

夏用の汗拭きシートは、メントールやエタノールや界面活性剤にてかぶれる方も多いので、皮膚の弱い方にはおすすめしません。
あくまで、水でさっと流したり、昔ながらの水おしぼりなどで優しく拭くのが良いと思います。
正しいスキンケアで、楽しく夏を乗り切りましょう!


関連記事