ニキビとメイク
この春、卒業された皆様おめでとうございます。
4月からの新生活ではメイクを本格的にはじめる方も多いのではないでしょうか。
特にニキビでお悩みの方、メイクをしていいのか、どんなメイクが自分にあっているのか、心配になる事もあると思います。
患者さんのスキンケアを聞いていると、インターネットやSNSなどでの誤った情報、最終的に商業目的誘導のための手法などさまざまに入り組んでいて、ご自身に合っていないスキンケアに対して、しばしば説明に難渋します。
日本皮膚科学会尋常性痤瘡治療ガイドラインは2008年に作成され、2016年に改訂されましたが、ニキビ患者さんのQOL改善目的としての化粧指導は有効とされています。ニキビがあっても化粧全てがだめなわけではありません。ただし、ニキビ患者さんには、低刺激でノンコメドジェニックな化粧品を選択する必要があります。油性の化粧品では悪化します。
ニキビ患者さんには、一般にパウダーファンデーションを使用するのが良いとされています。リキッドファンデやクリームは油分が多く、ニキビを悪化させる事が多いので避けた方が良いです。パウダーファンデーションは、落ちやすいものを使用し、ミネラルファンデーションもおすすめです。
また、前述の日本皮膚科学会尋常性痤瘡治療ガイドラインでは、ニキビ患者さんには1日2回の洗顔を推奨しています。
1日2回から1回にしたらニキビ悪化が見られることも多く、ニキビ患者さんへの皮脂の除去によるニキビのスキンケアは効果的と考えられています。もちろん、洗浄剤の成分に注意することは当然であり、低刺激でノンコメドジェニックのものがよいでしょう。洗い過ぎ、こすり過ぎや、刺激の強いものは避けるべきと思います。
無意識に頬や額のニキビを触る癖のある方も多いのですが、化粧していたほうが顔を触らなくなるし(触ると手が汚れてしまうため)、何より気分が上がりますね!
新生活、メイクも気持ちよく始めて欲しいと思います。
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