2014年08月23日

汗のお話

夏休みも終わった子供達もいてなんだか秋めいた風になっていますね。
しかしまだ額や首回りにあせもで痒がるお子さんもいます。

汗の出方は体の部位によって差があります。
ヒトの部位別エクリン汗腺個数 平均値/㎠
          手掌足底 600 
          前額   360 
          足背   250 
          前腕   225
          体幹   175
          上腕   150
          大腿   130
このように一番多いのが手のひらと足の裏です。

思春期のお子さんで手のひらや足の裏で多汗を認める場合があります。
精神的な緊張に交感神経の反応で生じて、多くは思春期を過ぎると良くなっていきます。

多汗症の治療としては、
①塩化アルミニウム液外用療法、
②イオントフォレーシス
③A型ボツリヌス毒素局注療法
④胸部交換神経遮断術
があります。

当院での多汗症の治療は、塩化アルミニウム液を外用してもらっています。
眠る前に汗を拭いてから多汗部位に塗布し翌朝洗い流します。
塩化アルミニウムが角層と角層内の汗管に沈着し、汗孔を塞ぐことで発汗抑制していることが考えられています。
かぶれることもありますが、その際はステロイド外用にて対応となります。

また、2012年11月から重症の腋窩多汗症に対してボトックス局注療法が保険適用となっています。
当院では施行していませんが、外用などでも改善しないで続く場合は形成外科などでボトックス治療も相談してみて下さい。



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Posted by nahakana-hifuka at 19:07 │皮膚科の病気