2015年04月03日

紫外線対策③

さらに紫外線対策のお話です。
サンスクリーン剤の紫外線を防止する成分としては紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があります。

皮膚科では、サンスクリーン剤でのかぶれを時々経験しますが、かぶれの原因として多いのは、着色料、香料、防腐剤のパラベン、そして紫外線を吸収する紫外線吸収剤です。

このうち、紫外線吸収剤とは、紫外線のエネルギーを自らの中に取りこんで化学的に処理するタイプの日焼け止め成分のことです。分子構造の中に有機物を含む有機化合物が多く使われ、メトキシケイヒ酸メチルヘキシル、tーブチルメトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン−3などがあります。
これらがまれに皮膚アレルギーを起こします。白浮きしませんが、刺激になったりするのです。
(ちなみにモーラス湿布のケトプロフェンかぶれのある人は化学構造の似ているオキシベンゾンにもかぶれやすいですので注意が必要です。)

また、紫外線散乱剤とは、酸化チタンや酸化亜鉛が代表的で、これらはファンデーションやフェイスパウダーに白い色を付ける色材(白色顔料)としてもよく使われます。ファンデーションやフェイスパウダーが日焼け防止になるとよく言われるのはこのためです。
無機化合物であるため皮膚に刺激になりにくい長所がありますが、白浮きしやすい欠点があります。ただ最近は微粒子化されて改善されてきています。

子供用サンスクリーン剤では、日本の製品はほとんど紫外線散乱剤を配合したものとなっています。
いわゆる『ノンケミカル』、『紫外線吸収剤フリー』とよばれるものです。

お子さんや、湿布かぶれのある方、皮膚が敏感な方は、ノンケミカルのサンスクリーン剤を選ぶと良いと思います。
紫外線対策③




Posted by nahakana-hifuka at 23:07