2015年10月19日

豆乳アレルギー

大豆によるアレルギーは、従来の大豆を食べて蕁麻疹、胃腸症状、気道症状などの即時型アレルギーを起こすものです。
子供さんに多く、醤油、みそ、納豆などの発酵食品以外のほとんどの大豆製品で症状がでてきます。
とても敏感な場合は、大豆発酵食品も症状が出るため摂取不可能となります。近年小児においては、大豆アレルギーは減少傾向にあり、食物アレルギーの2%とされています。

さて、最近成人において、豆乳を飲むと口腔内の腫脹、かゆみ、耳の奥のかゆみ、のどの痒みがでてくるという患者さんが増えてきているようです。
これらの患者さんんは、花粉症を持っていて、リンゴ、メロン、キウイなど広範な種類の果物や野菜に対して口腔アレルギー症候群(OAS)を合併している事が多いようです。
ハンノキ花粉症の抗原であるPR−10関連蛋白との交叉反応によるGly m4を主要抗原とする豆乳アレルギーとなります。

豆乳は高濃度のタンパク質を含む溶液であるので、口腔粘膜での吸収性が高いのです。
にがりを加えてゲル化した食品である豆腐は症状がでないという症例も多いようです。ただし豆腐でも症状が出る方もいて絶対大丈夫ともいえません。

大豆アレルギーにもさまざまな病型があり、とくに花粉症をお持ちの方はその治療とともに、豆乳の摂取で口腔内のかゆみがでないか注意が必要です。

豆乳アレルギー




Posted by nahakana-hifuka at 22:30