2015年10月01日

ニキビでお悩みの方に。

ニキビは90%以上の人が罹患するとても多い疾患です。平均的には男女ともに13歳前後に発症し、高校生でピークを迎えます。
患者さんにとっては美容的な観点から精神的苦痛を伴う場合もあり、可能な限り早めの治療が必要です。

面皰(白ニキビ)に対してはアダパレン(ディフェリンゲル)外用、炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対しては抗菌薬外用(ダラシンゲル、アクアチムクリーム)、過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)、過酸化ベンゾイルと抗菌薬の合剤(デュアックゲル)による治療があります。
また、中等症以上の炎症性ニキビ(赤ニキビ)に対しては、抗菌薬による内服、漢方も組み合わせて治療していきます。

さらに、女性では18歳以上で発症する思春期後痤瘡の症例が多く見られます。
頬から顎を中心にU型の分布を示します。保険診療では難治な場合もあり、そういう方に対して当院では自由診療であるサリチル酸マクロゴールピーリングを行っています。
ニキビでお悩みの方に。
ニキビでお悩みの方に。

炎症性ニキビの赤みがかなりとれて改善しています。新生もほとんどなくなってきています。
(※ご本人の了承を得て写真を掲載させていただいております。)

サリチル酸マクロゴールピーリングは、皮膚に化学薬品を塗布して皮膚を剥離させ、創傷治癒機転による皮膚の再生を利用してにきびを改善させる方法です。
サリチル酸マクロゴールは、30%、PH1.7で皮膚の角層のみに作用して炎症をおこすことなく、古い角層はほとんどすべて剥離されます。
また、サリチル酸マクロゴールピーリングでは他の基剤と異なり皮膚の皮脂腺から吸収されません。皮膚角層の細胞のみに作用するので、刺激がなく、後からの副作用の心配がないので、従来のグリコール酸や乳酸のピーリング後に痒くなった方にも、適しています。にきびのみならずしわ、色素斑、きめの改善もあります。1ヶ月に1回、3回受けないと効果が実感できないと思われるので、継続して受けることが必要です。(こちらも参照下さい→大人ニキビにサリチル酸マクロゴールピーリング!)        

ニキビは慢性的に経過することが多く、すぐには治りにくいのですが、患者さん一人一人の症状に合わせて、治療計画を立てることが必要と考えます。


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Posted by nahakana-hifuka at 21:07 │美容皮膚科皮膚科の病気