2018年10月19日

りんご病

最近、伝染性紅斑(りんご病)と思われるお子さんがいらっしゃいました。
数日前からの典型的な平手打ち様紅斑、ほぼ同時期に腕にレース模様状紅斑がみられ、軽度のかゆみも伴っていました。診察時は特に発熱や風邪症状はなく、聞くと2週間前には風邪症状があったとのことでした。

HPV-B19による感染症、伝染性紅斑(りんご病)は冬から春にかけて流行します。飛沫感染して1週間ほどでウイルス血症となり風邪症状がでます。さらに1週間ほどして皮疹が出現します。鼻根部をまたがない頬部の紅斑、微熱や関節痛を伴うことがありますが、無症状がほとんどです。
皮疹は自然に治っていくので特に対症療法でよいです。

よく聞かれるのが、『学校に行ってもよいのでしょうか?』という質問です。
結論からいうと、皮疹が出ている時期は登園、登校停止させる必要はないです。
伝染性紅斑の感染期はウイルス血症の生じている期間です。皮疹の出現する時期にはすでにウイルスの排泄はほとんどなくなってます。
つまり、皮疹が出たときにはもううつりません。
体調がよければ登園、登校は可能となります。

また、日光により紅斑が再燃することがありなかなかひかない場合もあるので一度皮疹が消えても1週間くらいは屋外の活動は控えましょう。

さて、りんご病といわれた場合、周りに妊婦さんがいる場合は要注意となります。妊婦さんの伝染性紅斑の感染の場合、頻度は高くありませんが胎児水腫などのリスクがありますので産科で継続的に診てもらう必要があります。
りんご病


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Posted by nahakana-hifuka at 17:57 │皮膚科の病気院長日記