那覇かなぐすく皮膚科ブログ

シーミーの季節になると、やはりこれです！
毛虫皮膚炎。

写真はチャドクガの幼虫です。

チョウやガの幼虫の中で有毒毛を有するものに触れることで生じる皮膚炎を毛虫皮膚炎といいます。
有毒毛は主にドクガ類の幼虫に認められる毒針毛とイラガ類の幼虫に認められる毒棘があります。
毒針毛は0.1mm程度の小さいものです。風に乗って洗濯物にも付着します。
また、海で泳ぐときに、脱いだ洋服を海岸に放置し、強い風で毒針毛が飛んで付着し、それが後で皮膚に接触したことにより発症した毛虫皮膚炎の報告もあります。

毛虫にさわった！というお子さんや典型的なものなら診断はすぐにつきますが、毛虫に触った自覚がない場合は帯状疱疹との鑑別を考える場合もあります。
毛虫皮膚炎はすごく強いかゆみが特徴ではありますが、個別にみると帯状疱疹とすごく似た皮疹なのです。疼痛や水疱の有無、皮疹の分布で鑑別していきますが初期のごく少ない場合はほんとうに難しいです。

これからの季節、お墓掃除にいくときは毛虫に注意し、長袖、長ズボンをつけて肌の露出はさけましょう。子供たちには毛虫を見つけても触らないように説明しましょう。