那覇かなぐすく皮膚科ブログ

明日１月２５日は『世界ハンセン病の日』です。
毎年１月の第４日曜日となっています。

ハンセン病とは、らい菌による慢性の細菌感染症です。
皮膚と末梢神経に病変が生じます。皮膚症状は紅斑や環状に皮膚が盛り上がる症状が出るなど多彩ですぐに診断することはとても難しいです。
皮疹にはかゆみはなく、知覚の低下を認めます。

らい菌の感染力はきわめて弱く、感染・発病に重要なのは乳幼児期で、その時期の濃厚で頻回の感染以外ほとんど発病につながりません。日本において感染源になる患者がほとんどいなくなったので実際は心配ありません。日本において感染源になる人はほとんどいません（一般の社会生活の中ではゼロと考えて良いです）。

現在日本には14のハンセン病療養所があり、約1,895人（25年12月31日現在）、平均年齢は約83.05歳の入所者が生活しています。
しかし、ハンセン病患者はほとんどいません。ハンセン病は治っています。

今朝の沖縄タイムスにハンセン病という病名は若い世代には認知率が低いという記事が載っていました。
ハンセン病に対する偏見と差別をなくすために、必要な施策としてハンセン病の正しい知識を教えることが多くあげられています。

沖縄にもハンセン病の療養所が名護と宮古に２カ所あり、私もこの２カ所に以前勤務したことがあります。元患者さんは高齢化がすすみ、後遺症による身体障害や加齢も加わって、介護を必要とする人が多くなっています。
おだやかな表情のあの患者さん達はどうしているかなと、今朝の新聞を読んであの美しい療養所を思い出しました。



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沖縄には珍しく水仙がスーパーに売っていたので思わず買ってしまいました。福井県の県花です。