2015年06月17日

とびひ増えています

とびひとは民間で言われる俗名で、皮膚科の正式病名は伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と言います。
ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌(溶連菌と略します)などが原因菌の細菌による皮膚の感染症です。
接触によって火事の飛び火のようにあっと言う間に広がるから、たとえて“とびひ”といわれています。
以前の記事も参照下さい.
(2014/10/5とびひは文字通り飛び火します)

あせも・虫刺され・湿疹などをひっかいたり、転んでできた傷に二次感染を起してとびひになります。また、鼻孔の入り口には様々な細菌が常在しているため、小さなお子さんで鼻を触るくせがあったり、鼻の周囲からひっかくことでとびひになってしまいます。

治療は、軽いもの以外は、通常は抗菌薬の内服を併用します。とびひは痒みも強くもともと虫さされからの事も多いので、抗ヒスタミン薬の内服をさせてかきむしらない様にすることも大切です。

特に夏はまめにシャワーで汗を洗い流し、皮膚を清潔にしましょう。手洗いの励行、爪を短く切り、かきむしって皮膚に傷つけたりしないようにさせることが大切です。

通園先で水遊びや学校のプールに関してですが、とびひを悪化させたり、他人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は完全に治るまでは禁止です。
日本臨床皮膚科医会、日本小児皮膚科学会が共同で統一見解を出しています。

*伝染性膿痂疹(とびひ)の、「プールへ入っていいか悪いかに対する統一見解」
かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止して下さい。

これからお子さんは、外での行事が多くなると思います。
とびひかな?と思ったら早めに皮膚科を受診しましょう。
とびひ増えています



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Posted by nahakana-hifuka at 21:31 │皮膚科の病気